2015年9月27日日曜日

歯石除去など歯の治療を1回で全部できない理由は金儲けではなかった

何十年と虫歯や歯痛とは無縁という認識でいたのだが、自治体から無料の歯科検診の
案内が来たので、試しに受けてみることにした。そしたらなんと、奥歯に軽い虫歯が数本と
歯石がびっしり付いていることが判明。

歯科医からはまずは歯石を2,3回に分けて除去をして、その後虫歯を何回かに分けて
治しましょうという説明が。で、ここからが記事タイトルにもした問題よ。

素人目からすると、超音波を使った歯石の除去ごときになんで何度も通わせるのかと。
1回で治療できないのかと。老人の持病のケアで毎週固定客を診療して稼ぐがごとく、
歯石の除去やら軽い虫歯の治療でも何度も通わせて金稼ぎたいだけちゃうんかと。

で、不信感を持った私は、検診を終えたその足で、歯石の除去を当日やってくれる別の
歯医者を探して治療を行うことに。一通りの経緯をその歯医者に話したら、衝撃的な
ことを教えてもらったのだった。


さて、ここからがその歯医者から聞いた歯の治療を1回で全部できない理由。

・歯の治療を1回で全部できないのは別に金儲けをしたいからではなく保険診療のルールのせい
・保険診療で歯の治療を行うには、検査→治療→治療後の検査というプロセスを踏まなければならない
・また、一度に全部の歯の治療を行うと、保険点数にならない(=歯科医の報酬にならない)ものが発生してしまう
・逆に保険の適用外になる自由診療なら1度に全部済ませることも可能

とのこと。まさか保険診療による縛りが1回で治療を終えられない理由だったとは!


ちなみに、上記の保険診療上の問題が1番の理由ではあるが、他にもいくつかあるようだ。

・一度で完全に歯石を取り除こうとすると、ひどい知覚過敏が発生してしまう
・虫歯の治療では麻酔を使うが、麻酔の範囲は上下それぞれの左右で計4箇所存在する。歯の治療ではそのうち1箇所に麻酔を打ってその範囲の治療を行うが、4箇所全部打つようなことをすると、患者の歯の間隔がなくなって、ヨダレダラダラになってしまう

とのこと。これは結構納得感があって、今回歯科医の先生の好意で、当日検査と軽く歯石の
除去を行ってもらったのだが、軽くやってもらっても歯がスースーする感覚というのはあった。
つまり、これ本気でやったら、耐え難いレベルの知覚過敏が発生するだろうなというのは
予想が付く。

ということで、私も含めて素人からしたら、なんで歯石除去やら虫歯の治療で何度も通わなきゃ
ならないんだと怒りも沸くだろうが、別に歯医者は金儲けがしたいわけじゃなくて、複数の
まっとうな理由があるということだ。


私と同じようなことを疑う人も多いだろうから、ここに情報を記載することにした。
ちなみにネットで検索を行っても、複数のソースで、上記と同様、保険診療上の問題が
挙がっていたので、歯医者の先生が話していたことは本当だと思われる。