2015年10月4日日曜日

自宅で自分で歯石を取る方法はあるのか?

歯の検診を行って、歯医者に歯石の除去を勧められた人の中には、私のように歯石除去
ごときに何度も歯医者に通わなければならないことに不信感を持ってしまい、自分で歯石を
除去できないのか模索する人もいるのではないかなと思ったので、ここに情報を残して
おこうと思う。

ちなみに先に書いておくと、歯石の除去で何度も歯医者に通わなければならないのは、
別に歯医者が金儲けを考えているからではなく、保健診療でやる場合、検査、治療、検査
のステップを踏まなければならないという制約があるためである。詳細は下記参照。
ネット上でも同様の情報が複数見られるので、私が話した歯医者は本当のことを
言っていると思う。
歯石除去など歯の治療を1回で全部できない理由は金儲けではなかった


さて、記事のタイトルにもした「自宅で自分で歯石を取る方法はあるのか?」についてだが、
あるにはある。が、歯石取りを経験した身で言えば、オススメはしない。
なぜなら、歯石を取るのって、歯に完全にこびりついて石となったものを、超音波の器具や
先の尖った鉄工具でゴリゴリ力を入れて砕いていく作業だからだ。



では、私が実際に経験した歯石取りの手順を紹介しよう。

まず1日目。歯の状態を一通り確認した後、歯科衛生士が超音波スケーラーという
器具を使って、ゴリゴリ口の中全体の歯石を軽く落としていく。軽くと言っても一つの歯を
何度も超音波スケーラーでウインウイン言わせて、歯石を落としていくから結構な力だ。

その結果どうなるかというと、人によって程度は変わるだろうが、知覚過敏になる。
これはなぜかというと、歯肉にこびりついた歯石が取れて、歯の状態が悪かった部分が
空気に露出するためである。歯石除去(スケーリング)をやり過ぎると、知覚過敏が
激しくなるため、1日目はあえて「軽く」やったわけだ。

超音波スケーラーによる歯石除去の様子を撮った動画があったので、
それを紹介しておこう。
https://www.youtube.com/watch?v=NciwE9QEX9w



翌週の2日目。歯を上右、上左、下右、下左の4つの領域に分割して1回では1領域づつ
本格的にスケーリングを行っていく。例えば今回は上右の歯の歯石除去を行うという感じ。

これをディープクリーニングと言い、歯茎の歯周ポケットまで深く見て歯石除去を行うものだ。
歯茎奥にこびりついた歯石を破壊するには、超音波スケーラーだけでは対処できず、
また痛みも伴うので歯に麻酔を打つことになる。

歯に麻酔を打った後、今度は歯科衛生士ではなく、医師が直接歯石除去を行う。
具体的にはハンドスケーラーという先の尖ったステンレスの器具を使って、
歯茎の奥にそれを入れ、かなり力を入れてガリガリガシガシ歯石を破壊していく。

ハンドスケーラーによるディープクリーニングの様子を撮った動画もあったので、
そちらも紹介しておこう。



上記、私が実際に経験したスケーリングの手順だが、こんなにも力がいり、
場合によっては麻酔が必要なほど痛みが伴うような歯石除去を、複雑な形状の
歯の中で歯茎を傷つけずに自分で対処できると思うかい?無理でしょ?

なので、何度も通うのが面倒なのはわかるが、歯石取りは歯医者にやってもらうのが
いいと私は思う。


以上、自宅で歯石除去をする方法があるかと言われれば、あるにはある。
ただ、複雑な構造をした口の中を、かなり力を入れて自分で施術するというのは、
相当に難易度が高い。しかも家庭用の超音波スケーラーでも結構な値段がする。

ちなみに、歯医者で歯石除去を行う際に実際に掛かった金額を記載しておくと、
1日目の検査+レントゲン+超音波スケーラーによる全体歯石除去が3820円で、
2日目の軽い虫歯の治療+ハンドスケーラーによるディープクリーニングが2960円。

つまり、初回約4000円+ディープクリーニング約3000円×4回で16000円くらい。
治療後の検査含めても2万円いかないくらいで口全体の歯石除去ができる。
価格的にも自宅で歯石除去を行うメリットはあまりないと言えるだろう。

むしろ、信頼できる、ちゃんと丁寧に説明をしてくれる歯医者を見つけるほうが
優先順位が高いかと。特に何度も歯医者に通わなければならない部分に対しては、
患者が不信感を抱きやすい部分なので。

なお、歯磨き指導では、1日2回以上、1回5分は歯を磨いたほうがよいとのこと。
特に夜寝る前は必須で、睡眠中は特に抵抗力が弱るので、歯周病が進みやすいため。

その歯医者はソニッケアーを使っているようだ。私自身もソニッケアーを使っていて、
話の流れで発覚したのだが、前々からソニッケアーだと手磨きとはまるで歯磨きの
完成度が違うなとは思っていたので、その選択が間違っていなかったことを確信した。

2015年9月27日日曜日

歯石除去など歯の治療を1回で全部できない理由は金儲けではなかった

何十年と虫歯や歯痛とは無縁という認識でいたのだが、自治体から無料の歯科検診の
案内が来たので、試しに受けてみることにした。そしたらなんと、奥歯に軽い虫歯が数本と
歯石がびっしり付いていることが判明。

歯科医からはまずは歯石を2,3回に分けて除去をして、その後虫歯を何回かに分けて
治しましょうという説明が。で、ここからが記事タイトルにもした問題よ。

素人目からすると、超音波を使った歯石の除去ごときになんで何度も通わせるのかと。
1回で治療できないのかと。老人の持病のケアで毎週固定客を診療して稼ぐがごとく、
歯石の除去やら軽い虫歯の治療でも何度も通わせて金稼ぎたいだけちゃうんかと。

で、不信感を持った私は、検診を終えたその足で、歯石の除去を当日やってくれる別の
歯医者を探して治療を行うことに。一通りの経緯をその歯医者に話したら、衝撃的な
ことを教えてもらったのだった。


さて、ここからがその歯医者から聞いた歯の治療を1回で全部できない理由。

・歯の治療を1回で全部できないのは別に金儲けをしたいからではなく保険診療のルールのせい
・保険診療で歯の治療を行うには、検査→治療→治療後の検査というプロセスを踏まなければならない
・また、一度に全部の歯の治療を行うと、保険点数にならない(=歯科医の報酬にならない)ものが発生してしまう
・逆に保険の適用外になる自由診療なら1度に全部済ませることも可能

とのこと。まさか保険診療による縛りが1回で治療を終えられない理由だったとは!


ちなみに、上記の保険診療上の問題が1番の理由ではあるが、他にもいくつかあるようだ。

・一度で完全に歯石を取り除こうとすると、ひどい知覚過敏が発生してしまう
・虫歯の治療では麻酔を使うが、麻酔の範囲は上下それぞれの左右で計4箇所存在する。歯の治療ではそのうち1箇所に麻酔を打ってその範囲の治療を行うが、4箇所全部打つようなことをすると、患者の歯の間隔がなくなって、ヨダレダラダラになってしまう

とのこと。これは結構納得感があって、今回歯科医の先生の好意で、当日検査と軽く歯石の
除去を行ってもらったのだが、軽くやってもらっても歯がスースーする感覚というのはあった。
つまり、これ本気でやったら、耐え難いレベルの知覚過敏が発生するだろうなというのは
予想が付く。

ということで、私も含めて素人からしたら、なんで歯石除去やら虫歯の治療で何度も通わなきゃ
ならないんだと怒りも沸くだろうが、別に歯医者は金儲けがしたいわけじゃなくて、複数の
まっとうな理由があるということだ。


私と同じようなことを疑う人も多いだろうから、ここに情報を記載することにした。
ちなみにネットで検索を行っても、複数のソースで、上記と同様、保険診療上の問題が
挙がっていたので、歯医者の先生が話していたことは本当だと思われる。


2015年3月23日月曜日

ストナリニZとストナリニSの違いは眠くなるかならないか

ストナリニZとストナリニSの違いについて知りたい人がいるようなので記載しておこう。
一言で言うとストナリニZは眠くなりにくい新しい薬で、ストナリニSは眠くなりやすい古い薬を
使っているのが最大の違い。

ストナリニZの有効成分はセチリジン(cetirizine)という第二世代抗ヒスタミン薬に分類される成分。
ストナリニSの有効成分はクロルフェニラミン(chlorpheniramine)という第一世代抗ヒスタミン薬
に分類される成分だ。

花粉症の薬はよく眠くなると言われるけど、それは第一世代抗ヒスタミン薬が主流だった頃の
話で、昔は病院での処方だけが許されていた第二世代抗ヒスタミン薬が市販薬として買える
ようになってからは、眠気の副作用はだいぶ改善されてきている。

参考までに抗ヒスタミン薬の鎮静作用、つまりは眠くなりやすさを比較した資料があるので、
それを紹介しておこう。
http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/101230html/index3.html

ストナリニZの成分は、上から5番目のCetirizineと書いてある0.193の数値のデータだ。
ストナリニSの成分は下から3番目、Chlorpheniramineと書いてある1.956の数値のデータだ。
つまりこの指標で言うと、ストナリニSはストナリニZの10倍眠くなりやすいというわけだ。

じゃあストナリニZとストナリニS、どっちのほうが効くのかという部分が気になると思うが、
眠くなるくらいだからストナリニSの方が効くのかとおもいきや、効き目は同じくらいというのが
間接的にデータが示されている。

https://www.carenet.com/news/24225
この記事は、ストナリニSの成分から眠気成分をちょっと取り除いたd-クロルフェニラミン
という第一世代抗ヒスタミン薬の成分と、第二世代抗ヒスタミン薬の一つである
ベポタスチンベシル酸塩の眠気と効果の比較をした研究なんだけど、効果は変わらないのに
眠気はd-クロルフェニラミンの方が強かったという結論になったものだ。

ストナリニZの成分のセチリジンはベポタスチンより強いという結果もあったりするので、
つまりは効果に関しても、ストナリニZはストナリニSと同じか、むしろ強い可能性もある
というのが、これらの研究からいえることだ。


ということでまとめると、
眠気:ストナリニS>ストナリニZ
効き目:ストナリニZ>=ストナリニS
ということになるね。


さて、最後に、じゃあなんでストナリニSが属する第一世代抗ヒスタミン薬が眠くなるのか
について説明をしよう。

そもそも抗ヒスタミン薬とは何か?という話になるんだけど、これはヒスタミンという体から
出る刺激物がヒスタミン受容体にくっつくのを妨げる薬なんだ。抗ヒスタミン薬が受容体に
先回りしてくっつくから鼻水やら痒みなどのアレルギー症状が出ないで済むという仕組みだ。

ただ、問題が一つあって、ヒスタミンという物質は、脳の伝達物質としても使われている
ものなんだ。だから、抗ヒスタミン薬が脊髄を通過して脳に届いてしまうと、脳の伝達物質と
してのヒスタミンの働きも阻害することになり、眠くなってしまうという仕組みだ。

これを改善して、目や鼻のヒスタミンによる症状は抑えるけど、脊髄は通過しにくいという
性質を持ったものが第二世代抗ヒスタミン薬と呼ばれているものだ。

ということで、ストナリニSとストナリニZどちらがいいかと言えば、即答でストナリニZだ。
ストナリニSのメリットなんて値段が安いことと、夜に飲んだらよく眠れる、くらいしかないだろ。
ちなみにどっちも1日1回の薬です。ストナリニZも全く眠くならないというわけではないので、
基本的には夜に飲むべき薬ではある。


あら、、今ちょっと探してみたら、ネット上ではストナリニZ、買えないみたいね。
第一類医薬品という薬剤師から直接説明受けないと買えない薬だからということかと。
一応利便性を考えて、ストナリニSの商品リンクを置いておくけど、ストナリニZの方が
新しくてよい薬だからそっちの方がいいよという結論。薬局に置いてあるのでそっちで
買ってください。

2015年1月18日日曜日

ホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)って何?

ひどい風邪をひいて、数日を寝て過ごした。高熱が治まったと思ったら咳が止まらなくなった。
咳き込んで夜寝られないのだ。最初は空いている医者に行って、抗生物質をもらっておけば
よいくらいに考えていたのだが、咳が止まらなくなっていよいよやばいと思い、今度は3時間待ちの
評判の良い呼吸器・循環器の専門医のところに行った。

で、結局は気管支や肺はひどいことになっておらず、一安心だったのだが、その時に渡された
薬の一つが、この「ホクナリンテープ」という聞き慣れない貼り薬だった。ということでちょっと
調べてみた。

結論として、ホクナリンテープは気管支拡張剤という、気管支を拡張して呼吸困難を改善する
薬のようだ。成分名はツロブテロールで、ジェネリックだとツロブテロールテープになる。

では気管支拡張剤には他にどんなものがあるのかというとこのページが詳しい。
喘息発作のおきるしくみ”と、“薬のはたらくしくみ”

これによると気管支拡張剤には2種類があるようだ。
ひとつは早く効果が現れるもの(交感神経刺激剤)で、これはアドレナリンβ受容体刺激剤。
もうひとつは、ゆっくり効果が現れるもの(テオフィリン製剤)でキサンチン誘導体。

それぞれ薬剤名は下記の通り。
・主な交感神経刺激剤:メプチン、ベネトリン、ブロンコリン、ベラチン、ホクナリン、ブリカニール、など
・主なテオフィリン製剤:テオドール、テオロング、スロービット、ユニフィル、テルバンス、アーディフィリン、など

つまりホクナリンテープは早く効果が現れる方に属する気管支拡張剤ということになる。
いずれも、気管支拡張剤には心臓をドキドキさせる副作用があるようだ。
また、脈拍が早くなるので、高血圧の人には要注意の薬とのこと。

副作用の具体例に関してはこのページが詳しい。
風邪や咳でホクナリンテープをはっていませんか?
・ホクナリンテープで実際に効果があると感じている人は1割程度
・ホクナリンテープの適応症は、喘息、旧姓・慢性気管支炎、肺気腫で、風邪に気軽に使うべきではない
・子どもの風邪に不用意に使う親が結構いて、脈拍が早くなることによるめまい、吐き気の副作用に見舞われる子がいる
・皮膚が乾燥していると薬の吸収が悪く、汗をかいていたりすると吸収がよいという具合で、効果の予想が立てにくい

などのデメリットがあるようだ。

私のケースに関しては・・息苦しいくらい咳き込んでいて、ホクナリンテープを出してもらって
よかったとは思っているが、他にもいくつか薬を出してもらっているので、一体どれが効いて
いるのかは、よくわからない。





2013年5月9日木曜日

トランサミンやトラネキサム酸って何やっている薬か

医者でこの薬をもらったので調べてみる。
まずトランサミンが先発品、トラネキサム酸というのはジェネリック薬品の名前、もしくは
トランサミンの有効成分のことのようだ。

トラネキサム酸の作用に関してだが、主に2つあって、一つは止血作用。これはプラスミン
という血液の凝固を妨げる成分の働きを阻害する役割がある。ちょっとややこしいが、
止血阻害成分を阻害する、つまりは止血作用があると覚えておけば良い。

もう一つは、抗アレルギー、抗炎症作用があるとのこと。なので、今回私は風邪の症状に
対してこの薬を出されたので、喉の腫れとかを抑えるために出されたものと思われる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%8D%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%83%A0%E9%85%B8


風邪薬のPL配合顆粒やピーエイ配合錠に関するまとめ

医者から風邪薬と言ってピーエイ配合錠という薬をもらったのだが、抗生物質などと
何が違うのかよくわからなかったので調べてみる。


まず、この手の風邪薬に関して、PL配合顆粒というのとピーエイ配合錠という2種類の
薬があって、違いは何だという話だが、成分的には同じ物のようだ。
PL配合顆粒
ピーエイ配合錠
PL配合顆粒の方が塩野義製薬が作っている先発品で、ピーエイ配合錠はジェネリック
薬品だ。それとピーエイ配合錠は1粒あたりの成分がPL配合顆粒の半分になっているが、
ピーエイは基本的に一度に2錠づつ飲むので1回で飲む有効成分の量は同じだ。
ヤフー知恵袋でのPLとピーエイの違いに関する回答が下記。
風邪を引いた時によく貰うPLとピーエイ錠は同じ成分みたいですが...


ということで、PLの話に戻すと、PL配合顆粒の有効成分は下記で構成されているようだ。

サリチルアミド270mg
アセトアミノフェン150mg
無水カフェイン60mg
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩13.5mg

つまりは単成分の薬ではなくて、複合成分で構成されている薬のようだ。
それぞれどんなことをやっている成分なのかを調べてみる。

・サリチルアミド
これは炎症止めのようだ。喉の腫れなどを抑える役割ということ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%89

・アセトアミノフェン
これは解熱鎮痛剤。要は熱っぽい症状を抑える役割。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%8E%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%B3
ちなみに単体では効き目が弱いので、複数の成分で風邪薬として使うことが多いようだ。
例としてはアセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの3つを混ぜて使うACE(エーシーイー)
処方とか。

・無水カフェイン
コーヒーや栄養ドリンクでお馴染みのカフェイン。興奮作用があって眠気が取れることで
すっかり有名な成分だが、この薬に入っている理由は、他の薬による眠気の作用を抑える
ということではなく、鎮痛補助目的で使われているようだ。つまり軽い痛み止めのような役割。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3
ちなみに無水カフェインとカフェインの何が違うのというと、名前の通り水分を含んでいるか
どうかの違いです。下記の回答によると、カフェインは普通に生成すると水分子がくっついた
「水和物」になってしまうらしい。錠剤に水分を含ませるわけにはいかないので、わざわざ
水分を抜いた無水カフェインにしているというわけ。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/582727.html

・プロメタジンメチレンジサリチル酸塩
これは抗ヒスタミン薬のようだ。つまりあの花粉症とかで有名な、鼻水などを抑える役割。
ただ、最近の花粉症の薬が第二世代抗ヒスタミン薬という、いわゆる眠くなりにくいタイプ
の薬なのに対して、このプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は、眠くなるタイプの
第一世代抗ヒスタミン薬とのこと。
http://heisei.cocolog-nifty.com/heisei/2010/11/post-af05.html
なんで第一世代のものが眠くなるのかをざっくりだけ話すと、鼻水を出す原因になる
ヒスタミンは脳内の伝達物質にも使われていて、薬が脳に届くタイプのものはこの脳内物質
まで抑えてしまうので眠くなるというわけ。第一世代は脳に届くタイプなので眠くなります。


ということで、PL配合顆粒、ピーエイ配合錠の有効成分をざっと見てきたが、
炎症止め、解熱鎮痛剤、鎮痛補助剤、抗ヒスタミン薬の4つで構成されているようだ。
ただ、この4つとも原因となるバイ菌を殺す成分はどこにも入っていないよね。単につらい
症状を緩和させているだけだよね、というのもわかった。

だから抗生物質がバイ菌を殺すタイプの薬なのに対して、この薬は症状を抑えるための
風邪薬と理解しておくのがよいかと。


2013年3月10日日曜日

耳鼻科医(医者)の花粉症対策の記事が面白い

今年の花粉があまりにひどくて、毎年飲んでるクラリチンも効かなくて、もうネットで
花粉症関連の記事を数十サイトは見まくっているが、一番コンパクトにまとまっていて
面白いサイトを見つけたので紹介。

▼耳鼻科医の診療日記
http://jibika.exblog.jp/

面白かった順にいろいろ紹介。


▼第2世代抗ヒスタミン薬の比較
http://jibika.exblog.jp/19891084/
花粉症を抑える薬で中心となるのが抗ヒスタミン薬と呼ばれる、かゆみの物質(ヒスタミン)
を受け取った側の抗体反応を抑える薬。第1世代は効くけど眠くなる、第2世代は効くけど
あまり眠くならないという特徴がある。この記事では第2世代の抗ヒスタミン薬をいろいろな
観点で比較している。

結論としては、
眠くなりにくいのがアレグラ、クラリチン、アレジオン、エバステルなど
効果が高いのがアレロック、ザイザル、ジルテックなど
安いのはクラリチン、高いのはアレグラ、アレジオン
といったところ。眠気が少ないはずの第2世代の中でも効果や眠気にかなり差があるようだ。


▼抗ヒスタミン薬の変遷
http://jibika.exblog.jp/19843144/
花粉症で鼻水が出る仕組みや抗ヒスタミン薬の変遷に関して説明。
花粉症で鼻水が出る仕組みは簡単には
花粉が体内に

体内で抗体反応が起き、肥満細胞からヒスタミンが放出

三叉神経末端や、一部鼻腺を刺激

鼻水
という流れ。花粉症の薬は上記の流れで、ヒスタミンの放出を抑えるものや
三叉神経末端などの反応を抑えるものなどがあるが、抗ヒスタミン薬は後者のタイプ。
ヒスタミンは脳内の情報伝達物質としても使われるので、抗ヒスタミン薬が脳に届いて
しまうと眠くなるが、脳に届く副作用を抑えたものが第2世代の抗ヒスタミン薬のようだ。


▼妊娠している方に使える抗アレルギー剤は?
http://jibika.exblog.jp/19797157/
妊娠5ヶ月目以降の人が使える花粉症の薬の候補を挙げている。ちなみに、2~4ヶ月
までは内服も点鼻も使えないとのこと。
妊婦向けの薬のリスクのガイドラインというものがオーストラリア基準とFDA基準の
2種類あるらしく、これらを元に、かつ副作用の少ない第2世代抗ヒスタミン薬から選ぶと、
クラリチンとジルテックが候補になると結論づけている。

ジルテックを挙げるならジルテックから眠くなる成分だけを取り除いたザイザルをなんで
この人はこの人は候補に挙げなかったのだろうと思ったが、オーストラリア基準の方に
評価がまだないからか。


▼スギ花粉症の方へ。
http://jibika.exblog.jp/17464703/
花粉症発症のメカニズムから主な治療法などを記載。
花粉はちょっとでも吸ったら発症するわけではなく、花粉を吸い続けてlgE抗体というのが
一定量以上になった時点でアレルギー反応が起きるとのこと。
治療法は主に3つ、薬によるもの、鼻の中の一部を焼くもの、脱感作療法があるとのこと。
脱感作療法(減感作療法)というのはスギ花粉を週1ペースで3年くらい注射して、
アレルギー反応を抑えるようにしていくというのは聞いたことがあるが、これやっても
必ず治るとも限らないと聞いたこともあるがどうなのだろう?
3年通うとかちょっと一般人にとって現実的な方法ではないので、実質薬を飲む対処療法
しかないというのが大多数の人の結論になりそう。


このサイトに限らず、もろもろ花粉症の薬に対してさんざん調べてきてわかってきたのは、
薬というのは大量の実験データを取ることで、効果、副作用、効果時間などを明らかにし、
各種試験を突破した上で世に出ていて、医者は薬の情報として添付されている、それら
実験データなどを根拠にして投薬の判断をしていること。そして、実験(臨床)データ、
副作用などの情報は、実は一般人でも下記の行政機関のページで知ることができる
ということがわかった。
http://www.info.pmda.go.jp/



2013年1月28日月曜日

第一類医薬品とか第二類医薬品とか第三類医薬品とか違いは一体何だ?

花粉症の薬として有名なのはクラリチンとアレグラだが、この眠くならない花粉症対策薬の
二大巨頭の一角、アレグラがついに市販薬になったらしい。
http://www.allegra.jp/top.html

で、気になったのが第一類医薬品という言葉。ガスター10とかもCMで「薬局で薬剤師の説明・・」
とかうるさく言っていたのでこれも第一類医薬品なんだろうが、そう言われてもいまいちわからない。

ということで調べてみた。まずはwikipedia。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%94%A8%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81

目次長っ・・この時点で読む気無くすわ。
ひと通り読み込んだことをまとめると、効果効能・副作用ともに
第一類医薬品>第二類医薬品>第三類医薬品
となっているようで、効果効能・副作用ともに強い第一類医薬品については販売に関する規制やら
決まり事が多いということのようだ。具体的にそれぞれをまとめると

▼第一類医薬品
薬剤師のみが販売できる薬で副作用リスクが高いもの。
主にスイッチOTCという医療用医薬品の中で副作用が少ないものを一般用に認可した薬や、
ダイレクトOTCという国内で医療用医薬品としての実績がないものを一般医薬品として認可した薬が
多く該当する。
有名な薬としては
・リアップ(発毛剤)
・ロキソニン(痛み止め)
・ガスター10(胃腸薬)
・アレグラFX(花粉症対策薬、抗ヒスタミン薬)
など。
上記の経緯から効き目や副作用が強いものが多いので、「薬剤師による積極的な情報提供」が
販売時の義務になっている。書面での情報提供が必須であったり、広告では
「この医薬品は、薬剤師から説明を受け、使用上の注意をよく読んでお使いください」
という表示が必須になっていたりする。

▼第二類医薬品
薬剤師か登録販売者が販売できる薬で比較的副作用リスクが高いもの。
店頭での対面販売が前提で、ネット販売などの通信販売は不可。
販売者による情報提供は努力義務がある。
有名な薬としては
・パブロン(風邪薬)
・コーラック(便秘薬)
・太田胃散(胃腸薬)
・バファリン(解熱鎮痛剤)
など。

▼第三類医薬品
薬剤師か登録販売者が販売できる薬で比較的副作用リスクが低いもの。
ネットなどでの通信販売も可能。
販売者による情報提供の義務は特に無し。
有名な薬としては
・ハイチオールC(二日酔い対策薬)
・ショコラBB(肌荒れ対策ビタミン剤)
・アリナミンEX(疲れ・肩こり対策薬)
・マキロン(きず薬)
・サロンパス(肩こり・腰痛対策貼り薬)
など。

それぞれのカテゴリーの例を見るとまるわかりで、乱暴に分ければ
第三類医薬品はビタミン剤の類で登録販売者ならネット販売もできる、
第二類医薬品は風邪薬や胃腸薬などのいわゆる「薬」で登録販売者(か薬剤師)が対面販売をする、
第一類医薬品は元医療用医薬品などの強力な薬で薬剤師のみがきちんと説明をして対面販売をする、
というニュアンスで捉えておけばよさそう。

ちなみに医薬品のネット販売に関してはケンコーコムが裁判をしていたようで、2013年1月11日の判決で
上記第一類医薬品、第二類医薬品ともにネット販売ができるようになったとのこと。
http://www.kenko.com/info/notice/otc/otc_type.html

アレグラがネットで買えるってすごいな・・耳鼻科に行く必要がないじゃないか。

アレグラFX 28錠
アレグラFX 28錠
その他鼻水の薬 錠剤はこちら

2013年1月14日月曜日

ビオフェルミンとラックビーの違い

ノロウイルスにやられたっぽくて、激しい嘔吐と下痢に襲われ、医者にいったら整腸剤として
ラックビーを処方された。そもそもビオフェルミンとラックビーって何が違うのかと思い調べてみた。
ら、ちょうどぴったしのものがあった。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1113407496
http://okwave.jp/qa/q308042.html

この辺の記事によるとラックビーはビフィズス菌、ビオフェルミンはラクトミンと糖化菌を使用している
のが違いで、つまりは乳酸菌の種類が違うということらしい。

ビフィズス菌とラクトミンに関しては下記のサイトに記載があったが、
↓ビフィズス菌
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se23/se2316014.html
↓ラクトミン
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se23/se2316012.html
両方共乳酸菌の仲間で抗生物質による腸の善玉菌死滅を補う目的と書かれている。

ちなみにビオフェルミンは医者から処方される医療用と市販薬のビオフェルミンSで成分が違うようだ。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1884902.html
上記によると、
医療用ビオフェルミン:ラクトミン6mg 糖化菌4mg/1g
ビオフェルミンS:ビフィズス菌末18mg フェカリス菌末18mg アシドフィルス菌末18mg/1日量
となっている。

医療用と市販薬で効果が違うのかどうかはよくわからないが、薬事法では
市販薬は病院薬(処方箋薬、医師または歯科医師の処方箋を必要とする医薬品)の3分の1以下の薬効
ということなので、市販のビオフェルミンのほうが薬効が弱い可能性はあるがこの辺調べた限りは
よくわからない感じ。

結論としてはラックビーもビオフェルミンも両方乳酸菌の一種を使っていて、整腸剤という目的も同じだし、
薬品会社が違うくらいだと捉えてよさそう。

2012年11月24日土曜日

皮膚病の塗り薬3種類:ローション、クリーム、軟膏の違い

皮膚科で出される塗り薬に関して、あるときはクリームを出され、あるときは軟膏を出され、
いったい何が違うのだろうと思ったので調べてみました。

個人的な実感としてはクリームは薄く塗りにくくてついつい大量に使ってしまって
いたので軟膏のほうが使いやすいなと思っていたのですが、それぞれ特徴があるようです。

↓ローション・クリーム・軟膏の使い分け
http://gonzo.pupu.jp/drug/h-tsukaiwake.html
粘度の高さは軟膏、クリーム、ローションの順。
ローションは毛の生えている頭部に使用
クリームは皮膚がカサカサ乾燥しているところや汗が多く出る部位に使用
軟膏は傷があったりただれているところに使用

↓専門用語解説「軟膏とクリーム」あなたはクリーム派?
http://allabout.co.jp/gm/gc/300921/
軟膏とクリームは基剤が油性か水性かの違い。
基剤というのは薬の有効成分を溶かす元となるもの。
クリームはさらっとしている代わりに微生物が侵入・増殖しやすい
軟膏は微生物が侵入しても活動に必要な水分を確保できないので増殖しにくいがべとつく

↓軟膏とクリームの違い
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=166346
軟膏は皮膚を保護する作用は強いが薬の皮膚への透過性が良くないのが欠点。カサカサ肌向け
クリームは軟膏ほどベタつきがなく、薬が皮膚に浸透しやすいが傷に塗ると刺激になりやすく痛い

ということでまとめると、
傷があったりカサカサしていたり、肌に問題がある場合は軟膏が無難。
肌に問題がないならクリームのほうが薬の浸透はいい。
という感じでしょうか。まぁ皮膚病の場合は何かしら皮膚に問題があるケースがほとんどなので
まずは軟膏を選んでおいたほうが無難なのかも。湿疹とかならクリームでよいかもですが。